第122回
こいつはてんこ盛りの傑作SFだ 新世界より
 アイアムWATANABE、ガッデムッ!(蝶野風に)
 今回も書くから読め、オラッ!(蝶野風に)
 
 
 つーわけで、今回オススメしまくるのは貴志祐介『新世界より』だ、エーオラッ!
 今回は脊髄が溶けかねんほど熱く一押しするんで即刻読め、アーエーッ! ぶっちゃけた話、タイトルにインパクとがなくて、どう考えてもおもしろオーラ0だけど、中身は怖ろしく素晴らしいので、安心するように! タイトルだけで判断しない! キミと僕との約束だ!

 理想郷ともいえるような牧歌的な田舎の町。そこで生まれ育った渡辺早季は成長するとともに町や大人達に違和感を覚えはじめる。やがて早季は過去にあった破滅的な出来事について知ってしまうのだった。そして理想郷に見えた町に本当の姿あることにも……という少女の成長ストーリーだ。
 うっひゃー! 読書中、読むのがもったいねぇ、もうこれしか残りがねぇのかよぉ、と激しく思ったぜ。こんなに夢中になって読書したのは久しぶり! こいつはベリーおもしれぇ長編SFだぜ。渡辺判定では文句ナシの傑作ッ! 必読図書だ、オラッ! 即刻、読め、コラッ!
 なにがおもしれぇって、いろいろなおもしろ要素がこれでもかとばかりぶち込まれているところだ。もう半端じゃなく僕達の好きなものがドカドカブチ込まれているのである。
 学園、冒険、戦争、恋愛、友情、ミステリーといった基本的な物から、BL、百合、エロ、知性のある異種族、異様な風習を持つ社会、といった部分までカバーしているのだ! さらにだ、さらにですよ! ロリエロ要素もあっちゃったりするんだから完璧としか言いようがない! 少女と少年が性器を触り合う場面があります! ナイスサービス! ビバッ! 拍手だ、エーオラッ!
 そんな、一人暮らしの男子が始めて作った雑炊のようにごちゃごちゃしたブツが、少女の成長物語という線で見事につながり、破綻がないどころか、綺麗な物語となって完成しているのである。このプロットの妙はマジで素晴らしい。
 いやー、凄ぇよ、コレは、マジで。おもしろいもん詰め込むだけ詰め込んでちゃんと終わらせるんだから、もうなんかよくわからんけど僕は土下座したい。本気でありがとうと言いたい。
 しかもストーリーだけじゃなくキャラクターは魅力的で、特に主人公の少女の前向きな性格は読んでいて気持ちがいい! 影のある美少年ややんちゃな少年もナイスだしな。そして読み終えてから日が経つにつれて物語のテーマが胸どんどん深く染みるので、いい読書をしたな、としみじみ思えるぜ。こいつはガチで一押しッ! 貴志祐介だけはガチ!