第116回
残酷は大事 殺戮姫
 うおお〜ん! 煮えたぎってるか、この野郎ッ! 呼吸するようにファック、ファック言ってるのかって聞いてるんだよ、バカヤローッ! ファッケスト、ファッケスト、言ってるのかオラッ! 
 男子たるもの一日一回くらい、ぶっ殺してやる、って言うくらいのド根性がねぇとダメだ! なにがダメかよくわからんが(熱きハートでは理解してるが)とにかくダメなものはダメ! だからアレだ、少年まんがで残酷描写が減ってるのがもうダメ! もっと人体爆破したり、地獄へ堕ちたり、アトランティスの股が裂けて死んだり、その後なんか死霊になってフラフラしたり、超人墓場から逃げ出そうとしてオメガマンに殺されたりとかしないとダメだ!  ……まぁ、いろいろな事情で残酷描写を描きづらいのはわかる。わかるけど、しかしなのである! そういうもんを描くことでしか表現できないもんがあるじゃねぇか! そういうのから目をそらすなっちゅうの! 臓物をぶちまけろ! って話ですよぉ! 斗貴子さーん!
 そういうところを少年チャンピオンはよくわかっとる! マジ、偉いッ! 少年漫画誌最後の良心やで、ホンマ!
 
 というわけで今回紹介するはのみさき速『殺戮姫』だ、オラッ!
 人間の悪意を感じると無敵の殺人鬼に変身してしまう少女、流。
 流の殺人衝動を抑える事が出来るのは幼なじみの王士だけ。
 流は殺人衝動をためると無差別殺人をしてしまう危険がある。それを防ぐため王士は殺されてもかまわない悪人を探して流に殺させるのだった……というストーリー。
 人を殺さないと普通に生きていけないという設定、殺されてもいい悪人ってなにというテーマ。
 これらに説得力をあたえるのがむごい殺人シーンだ。
 これがあるからこそ設定もテーマに読者の胸にじゅわんと染み渡るのである。惨い殺人がなかったらこの作品は意味がないといってもいい。
 そして……やっぱり人体破壊シーンって、不健全な言い方だとは思うが、理屈抜きにおもしれぇよなぁ。胸がおどるっちゅうか、ファックファック言いたくなるパワーに満ちてやがると思うんッスよ!
 このむごさから、おもしろさから目をそらすんじゃねぇぞ!