第86回
飛礫に興味を持て! 異形の王権
 最近、歴史の本を読むのが楽しくて楽しくてしょうがねぇ! ビバ歴史! 
 オナニーする時だってついつい手の動きに合わせて、なんと大きい平城京(710年)、ひとのよむなし応仁の乱(1467年)と口ずさんでしまうため集中できないことはなはだしい! もうそのくらい今のオレは歴史に夢中だ。カモナッ!


 ……というわけで、最近、読んだ中で衝撃を受けたのは網野善彦『異形の王権』だ。
 通常の権力のおよばない場所で生きた人々について研究した本なのだが、その中の飛礫(つぶて)について論じた部分が最高! 
 説明せんでもわかると思うが、飛礫とは石を投げる行為のことだ。
 ……まず一般人である我々からすれば、日本人がどのような目的で石を投げてきたのか? ということを歴史的に考察すること自体が……ハッキリ言ってしまえば狂気の沙汰じゃないですか! いや、もちろんそれが意味のあることだとはわかっているし、興味深く読ませていただいんだが……。それにしたって飛礫ですよ?
 なぜそんなことに興味を……。やっぱり偉い人は違うなぁ〜。
 飛礫について書かれた本の紹介をしている部分の文章が、目眩を覚えんばかりに超絶に素晴らしいので引用しよう。
『中沢が「あとがき」に書いているように、その完成するまての過程で、編集者をふくむ多くの人々が「つぶて」の魅力のとりこになり、多数の資料を著者に提供したことを知っているが、後者の書も、また同じような経緯を経て編集されたといってよい。』
 どうですか! 素晴らしいとしかいいようがないでしょう? 
 多くの人がとりこになってるんですよ! 飛礫の! 飛礫ですよ?
 自分が知らない世界は無数に存在しているんだろうなぁ、としみじみと思った次第です。
 …飛礫の部分は勿論、他の部分も素晴らしくおもしろいんで『異形の王権』はオススメですよ。
 伝奇ファンならゴリラのようにうほうほ言いながら読んでしまうこと確実だっ!