第68回
埜田杳『些末なおもいで』は凄い
 ウィースッ! セックス! あー、セックスしてぇなぁ。斗貴子さんとセックスしてぇなぁ! 挿入ナシでもいいから、とにかく乳首を引っ張りてぇ! もう、ギューッってギューって引っ張りてぇなぁ! 乳輪ごとつまみ上げるように引っ張りてぇなぁ! あー、もう、してぇ! 武装錬金のアニメを見てたら斗貴子さんとセックスしてぇ熱が再び燃え上がっちまったぜ!   したくてしたくたまらねぇ気持ちを抑えきれなかったので、ここでぶちまちまっただけで本文とは一切関係ねぇから、それと知れ!


 んじゃ行くぜ! 今回紹介するのは野生時代青春文学大賞受賞作、埜田杳『些末なおもいで』だっ!
 不眠症である高校生の主人公が、いつものように眠れない夜に部屋の窓から外を見下ろしていた時、外を歩いていた同じクラスの男子、矢鳴に声をかけらる。他愛のない会話をしたことがきっかけで、二人は知り合いになる。二人の間にキューピーさんという女の子も加わって、友人とも知り合いともいいがたい微妙な関係を彼らは築いていく。そんなある日、主人公は矢鳴から体の一部に羽が生えて飛んでいってしまう奇病におかされていることを告白され……というストーリー。
 いや〜、すげぇ新人だ! こりゃ、マジでびっくり!
 なにが凄いって青春の描き方!
 若い作家の青春ものは、作者の青々しさビシバシ出てしまって、読んでいて辛くなってしまうことが多い。もういいからやめてくれ! おまえの青い主張なんてもう四千年くらい前に通り過ぎたから、だから止めて! 苦痛です! らめぇ! と本に向かって叫んでしまうことが多い。
 本作も青々しい作品なのだが、作品ではなくちゃんとキャラクターの青々しく書かれているのだ。
 ここは大事な所ですよ!
 作品じゃなくて、キャラクターを青く書く!
 これが青春ものの一番大事なポイントなんじゃねぇかと僕は思うんですよ。
 作者はこれをしっかりとクリアーしている。
 青春時代を客観的に描きながら、キャラクターの青々しさを出すこの力量。ストーリーもしっかりしているし、読者の胸に迫るパワーも凄ぇものがある!
 まだ若いのこんな風に青春時代のことを書けちゃっていいッスかね? もっと自分の若さを出した方がいいんじゃねぇのか! という余計な不安を抱いちまったぜ。
 そして、体に羽ができて部分ごとに飛んでいってしまう、という難病の設定は耽美でファンタジーでわかりやすく悲しくてナイスだと思ったぜ。
 ……この新人は怖ろしい作家になるかもなぁ。大注目しとけ!