第41回
西島大介 絵のショック

 西島大介は不思議なまんが家である。
 そのセカイ系丸出しなストーリー展開に顔をしかめる人もいるだろうし、敵の多い評論家に絶賛されているため読む前に余計な先入観がある人もいるだろうし、アート系のオシャレさを連想させる絵や装丁にファックで始めるウンコの三分クッキングみてぇな気分になる人もいるだろう!
 その気持ちはわかる! わかるが、しかしなのである!
 おもしれぇのもまた事実!
 西島大介の何がおしれぇってそんなもん、極端に単純にデフォルメされたキャラクター達がその絵のまま、エロいことしたり、バトルしたりするところだと思うんですよ!
 普通、エロいシーンを描く時、肉感的にしたり、汁を多めにこぼしてみたりするじゃないですか。
 バトルを描く時は、筋肉を描き込んだり、集中線を増やしてみたりするじゃないですか。
 だけど西島大介は変えないし、気にさえしていないようにさえ見える(そんなわけなくねらってやっているんだろうけど)。
 例えばですよ、アナタ! サンリオキャラがセックスしてたら驚くじゃないですか。狂おしく無表情で四つん這いになったハローキティを笑顔のシナモンがバックから貫きまくっていたら驚くでしょ? キキが鎌でララの首をかっ切ってたら戦慄するじゃないですか! ポムポムプリンの体内からプリンを抉りとり、そこにバッドばつ丸が隆々と勃起した逸物をぶちこんでいたらどうだ! ピューロランドでバトルロワイヤルが発生したらどうだ!
 ……まぁ、かなり大げさな例えをしてしまったような気がするが、とにかく西島大介の漫画には、それと似たような驚きがあるのだ。
 これはショックである。多くの漫画家がやろうとしていることと逆を行くだけでこんなショックを与えることができるなんて感動だ。
 僕にとって西島大介の凄さというのは絵につきる!
 可愛いキャラクター達が楽しそうに殺し合いをしたりする場面や、しけた主人公の空回りするやる気とか、達観したようなキャラクター達の淡々とした性格なんかに文学臭を感じることもある。
 そこにグッと引きつけられることもある。
 だが、そういったストーリーを描いているのは西島大介だけではない。そんな場所で読者を引きつける漫画家なんてたくさんいる。
 繰り返すが、独自の魅力は絵だ!
 この絵のショックは『凹村戦争』と『ディエンビエンフー』で嫌と言うほど味わえるぜ